北村千章研究室
清泉大学 看護学部 小児看護学

Welcome
22q and You Team
22q11.2欠失症候群とは?
22番染色体長腕上にある微細欠失によって引き起こされる遺伝性疾患です。染色体の微小欠失の中では最も頻度の高い症候群であり、米国では1,000人に1人の出生であることが報告されています。微細欠失部分の割合 に個人差があることから、 起こりうる合併症(症状)は 180以上あると報告されていますが、ひとりとして同じ症状を持った人はいません。22q11.2欠失症候群は発達と行動、発話、言語、人格、気分、学習、注意力、気質に大きな影響を与えます。
特徴

性格
・人が好き(社会生活を送る上で とても大事で良い事)
・優しく、友達を大切にできる
・自分の事より人の事を考えることができる
・真面目でいつも一生懸命
・こだわりは減らす事が可能
・本人の話を聞き、繰り返し説明し、周りが調整していくと、行動を変えることができる
・色々な経験、チャレンジが大切
・興味のあること得意なことがあれば、繰り返す事で出来るようになる(楽譜を読めなくても繰り返すと暗記ができる)

学習
・学習の初期段階でゆっくり確実に学ぶことでよくできることが多い
・文字の認識、単語の発音、かけ算は反復することでよく学ぶことができる
・暗記が得意。勉強は繰り返し行うと出来る
・算数はサポートが必要だが、方程式を暗記すれば出来る
・話すことよりも、文章やパソコンを使って伝えることが得意
・「反対」や「逆」などの基本的なものでも、概念を把握することが難しい
・本の段落やページから意味を把握することが難しい

運動
・粗大運動(全身を使う運動)が苦手
・バランスがうまくとれない
・指先を使うこと、手先を器用に使うことが苦手
・左右・上下・前後などの指示で動くことが難しい

体調
・先天性心疾患も持っている場合、活動制限のある子どもがいます
先天性心疾患を持つ子どもが運動のあと、しゃがむ姿勢(蹲踞そんきょ)をしたら、これは酸素を多く取り込むための姿勢です。水分を摂りながら休むことを勧めてください
□22q11.2欠失症候群の子どもは、足の痛みが極めて不快なため、足をさするようにし、回復するまで休むことを勧めてください
体温管理が重要です。暑い日には頻繁な休憩と十分な水分をとるように促してください
海外の22q11.2欠失症候群のガイドを翻訳し、国内での22q11.2欠失症候群の『就学ガイド 』を作成しました。学校において、お子さんやご家族、教職員に『就学ガイド』を活用してもらい、個々のお子さんがもつ多様性への理解や配慮について考え、教育と医療が連携した支援体制の構築を目指しています。22q11.2欠失症候群の子どもたちが、幼少期よりできるだけたくさんの経験を積むことが、将来にむけて重要であり、成人後の就労場所の選択肢が増えることにつながると考えています。
下記より動画をご覧いただけます。
主催 NPO法人親子の未来を支える会
問い合わせ先 清泉大学 看護学部 小児期看護学 教授 北村 千章
本活動は科学研究費助成事業の基礎研究(C) の助成を受けています
科研費番号19K11087 代表 北村千章(清泉大学 看護学部)


